2017年6月8日宮城県ツアー開催レポート

6月8日、宮城県で全国ツアーが開催されました。広い県庁講堂は、開始直後にはほぼ満員になったそうです。行政、社協、生協関係者のほか、保育園の関係者、高齢者福祉にもかかわる地域福祉コーディネーターら、また、一般のこども食堂に関心がある・活動してみたい方たち総勢340名の方が参加され大盛況だったようです。

宮城県では、平成28年3月に「宮城県子どもの貧困対策計画」が策定され、宮城県の子どもたちが、生まれ育った環境によって左右されず、また東日本大震災の被災によってその将来をあきらめることなく、夢と希望を持って成長していくことができる地域社会の実現を目指しています。

開会の挨拶をされた村井嘉浩県知事からは、こども食堂の取り組みが県内全域に開設されるように県としても支援し「本日のこのフォーラムをきっかけに,「こども食堂」が特別な取組みではなく、「地域住民の誰もが理解し関わっていける取組み」として、さらに広がっていただければ幸いです」というお話しがありました。

「広がる!みやぎのこども食堂を知ろう」と題されたパネルディスカッションにご登壇された方々の声を一部ご紹介いたします。

「ていざんこども食堂」の門馬優さん(特定NPO法人TEDIC代表理事)は、「あの震災が来て救われた、と思っている子どもがいることを知り、その存在に気づけなかったことがショックだった。子どもが困ったときに頼れる場所・大人がいる街にしたい」と活動当初の思いを語っています。また、活動を通して、子どものことを思っている「おっちゃん、おばちゃん」が地域にはたくさんおり、自分たちが住んでいる地域が大好きで、子どもたちを大切に思っていることに感動したそうです。「こうした活動は、地域の力を信じることから始まるんだと思う。地域へのリスペクトから始まる。また、そうして地域で育った子どもたちはまた、地域のことを好きな大人に育つんだろう」とお話ししてくださいました。

「多賀城こども食堂」の大橋雄介さん(特定NPO法人アスイク代表理事)は、学習支援から活動を始めたそうですが「外から見えにくい問題を早期発見するために子どもたちを見守るという目的は、学習支援もこども食堂も同じ」だとお話ししています。子どもが求めていることは何か?という視点から「こども食堂は食事の提供だけど、夜寂しい、誰かとかかわりたい、そうした子どもの思いに寄り添うことが大事。どうやって子どもたちと関係を作っていくか。食事の次にあるものをみなさんと考えていければと思っている。」と、こども食堂活動の次のステップについてお話ししてくださいました。

「もともと「こども食堂を始める人を支援したい」という思いからスタートしたので、2016年8月にこども食堂作り方講座を開いたのを始め、勉強会を3回開催。今回の全国ツアーイベント開催にも力を入れた」とお話しくださったのは「せんだいこども食堂コーディネーター」の青木ふく子さん。昔は親戚の子どもが集まるだけで、たくさんの子どもが集まりわいわいとなったものだが「こども食堂は、そうしたわいわいする場になるのが良いのでは。そういう温かい場を作って、そうした場が大事なことを子どもたちに伝えていければ良いと思う」とお話してくださいました。青木さんは、ご自身のお住まいの地域での子ども食堂を立ち上げることにしたそうです。

今回の実行委員会の代表であり「せんだいこども食堂」代表でもある門間尚子さんからは、「小さなつがなりから子どもたちを支えることができる」と力強い閉会の挨拶があり、盛会のうちに幕が閉じられたそうです。

ご紹介しきれないことがまだまだありますが…。こども食堂活動を入り口に、子どもを取り巻く現実や思いに出会い、寄り添い、頼れる大人がいる地域づくり、それを通して未来に何を伝えていくのか…。そのようなことに思いを馳せつつ、まだまだ広がれ、こども食堂の輪~!

 

2017年5月27日長野県ツアー開催レポート

5月27日、長野市若里市民文化ホールで長野県の全国ツアーが開催されました!約130名の方が参加され大盛況だったようで、会場にいらした方からの熱いレポートが届いています。一部ご紹介いたします。

「こども食堂の第一人者の栗林さん(豊島子どもWAKUWAKUネットワーク)からは、1つ1つ、1人1人の地域の個別のこどもの課題に向き合い、地域に共感と理解と協力が生まれた、『個別支援を通じた地域づくり』の真骨頂をうかがいました。

湯浅誠さんからは、みんなが経てきた『育ち』について、

①知識・食事・エネルギーを与えられる ②日常的な体験 → 価値観 ③(自分にかけてくれる)時間 ④トラブル対応

この4点のポイントを教えていただき、親がやれない場合、地域的に・社会的に用意をする、その一例が『こども食堂』であり、その中で、体験があるか、出会いがあるかが重要だと話されました。また、「こどもの育ちの手法」と「つながるポイント」を伝えていくのが、今回長野でも開催された【広がれ、こども食堂の輪!全国ツアー】の目的だと教えていただきました。その他、県内の取り組みを引っ張っていく『信州こども食堂ネットワーク』の報告も力強かったです。そして、県内のたくさんの実践者が集まっていたのが嬉しかったです。」

なんだか、読ませていただいているこちらも熱くなってきますね~

さらに、会場に足を運んだ全国ツアー実行委員会のメンバーからも、レポートが届いております。こちら一部ご紹介いたします。

「第一部での栗林さん、佐甲さん、湯浅さんのリレートークは、現場から、中間支援者として、全国ツアーが何を目指すかという、それぞれの視点から話されていて、とても腑に落ちるリレートークでした。

「居場所」「協働」のほか、「大人たちにとってのこども食堂」=「大人たちのつながり」が、この日のキーワードになりました。うち、「協働」と「大人たちのつながり」が後半のパネルディスカッションで話し合われました。特に、「大人たちのつながり」については、会場からの質問もあり、高齢者介護との連携にまで話が発展し、「宅老所」「宅幼老所」でのこども食堂の実践、県が両者の連携を促す制度的な検討を始めていることなどが紹介されました。

子どもの貧困問題として真正面から取り組んで短期間に県内にこども食堂のネットワークを広げている青木さんの熱さ、県の轟担当部長の冷静で論理的な話しぶりが対照的で、人材の多様さ、というか適材適所ぶりが印象的でした。」

長野県ツアーの事務局の認定NPO法人長野県みらい基金の高橋さまからは「いくつかのグループに分かれている子ども支援団体や、普段一緒に動けない県社協、協働という名のもとに県や行政、ライオンズクラブ、連合、更生保護女性連盟などの方々が集い、繋がり始めたことがよかったと思います。子ども食堂を広めよう、というツアーから、どんな中身なのか、に変換していくタイミングを感じました。」というご感想をいただいています。

ツアー開催を機に多様な方々のつながりが広がり、多くの学びと気づきの時間により、冷静と情熱の間で子どもと大人、みんなにとっての「こども食堂」がより鮮明に見えてきたようです。全国ツアー中盤に、熱く学び深いレポートをありがとうございました!

 

 

 

 

 

2017年5月7日高知県ツアー開催レポート

5月のツアー第一弾、高知県よりご報告が届きました!

5月7日に高知県立ふくし交流プラザで、ツアーが開催されました。

こども食堂で活動されている方々のほか、行政や社会福祉協議会の方々、福祉施設や民生委員の方々、地域づくりに関心のある方々も含めて約250名のご参加がありました。午前中には映画「さとにきたらええやん」の上映があり、午後には6つの分科会が開かれました。それぞれの分科会では、こども食堂と学校や地域との連携、こども食堂の作り方、こどもの現状や居場所づくり、フードバンクの取り組みついて考える時間になったようです。

ツアーに参加された方からは、「人は人の中で成長する」、「こどもの居場所づくり」、「おせっかいが世界を変える」などの声があったとのことです。

ツアー開催の事務局の高知県社会福祉協議会の小谷さまからは「実行委員会で主要メンバーのネットワーク化が図れましたので、これを基盤にこども食堂推進のための研修会、子ども食堂実施支援を行っていく予定です」というお話しをいただきました。高知県では、この春に「子ども食堂支援基金」が設立され、委託を受けた県社協が「子ども食堂支援事業」として、こども食堂の開設や運営の支援を行っているそうです。

ツアー開催を機に地域のなかで生まれたネットワークや県によるこども食堂の活動支援により、今後、ますます広く、深く活動が浸透していきそうです。

高知県のみなさま、ありがとうございました!!

 

 

 

2017年4月29日岡山県ツアー開催レポート

4月29日に開催された岡山県のツアーの報告が届いています。

参加者は300名を超えるほどで、児童福祉関係者やNPO関係者、行政、地域住民に加え、高校生の集団や大学生の参加もあり大盛況だったようです。

岡山県のツアーの実行委員会は、すでに昨年度から動き出していた「岡山子どもの貧困対策ネットワーク会議」が中心となり、子ども食堂関係者を巻き込みながら準備を進めてくださいました。 午前中には全国ツアー実行委員の湯浅さんの基調講演があり、午後は4つの分科会に分かれて、最後4つの分科会の担当者の総括がありました。ある分科会では、高校生や児童委員、高齢者関係のNPO活動者、行政職員と多様な立場の方々が情報交換できる会になったようです。

注目すべきは、若い力の活躍です。会場の準備や司会進行などを大学生や4月から子どもの貧困対策のためのNPOを立ち上げた卒業生が頑張ってくれました。また、おかやまユースミーティングのメンバーが、自分たちの置かれた厳しい状況や切実な問題について自分目線で語ってくれたスピーチが印象的であったとのことです。

子ども支援の関係者と、未来を担う若い力が織り交ざる…子どもを真ん中においた地域づくりへの大きな一歩。今後の活動に期待大です!

 

 

 

2017年3月11日岩手県ツアー開催レポート

【岩手県からの報告です】

3月11日、震災から7年目の岩手県から、大盛況であった全国ツアーの報告が届いています。

350名を超えるたくさんの方がご参加のなか、こども食堂の活動や地域づくりに関わっている方々とともに、誰もが排除されずに地域で支えあう仕組みづくりや共生社会の実現について考える時間となったようです。

ツアー主催者である「インクルいわて」の事務局の花坂さまから、シンポジウムの印象的なエピソードをいただきました。

~参加された方から「支える人と支えられる人をわけないこと」について触れている方がおり、シンポジウムの大きな主題でもありました。「かわいそう」といったような一方的な視点ではなく、子どもの貧困が解決すべき課題ではあるかもしれませんが、殊更そこだけにフォーカスするのみならず、参加者、ボランティア、支援者すべて含めた、こども食堂のあり方を今後も考えていければと思います~

また、シンポジウムを開催されたご感想として

~今回のシンポジウムでは、岩手県内において、今後新たにこども食堂を立ち上げようとされる方が、多数来場されている状況があり、こども食堂への皆様の関心具合を知ることができるとともに、シンポジウム全体のテーマである復興にも通ずる「共生社会」「支えあう社会」について、理解を深めるべく参加された方々も、非常に多い印象でした。こども食堂は、子どもの貧困対策に留まらず、地域づくりにおける市民参加型の一つのアプローチ方法と受け止めておりますので、ひいては、地域づくりにも関心が高いことがうかがわれました。参加された方々とのネットワーク形成は、今後の課題でもありますが、会場内でも横のつながりが発生しているようでしたので、非常に有意義だったと思います~

というお話しをいただきました。

すでに、来場者の方々で横のつながりが出来てきているとのこと。さらなるネットワークの広がりや「共生社会」や「支え合う社会」への一歩でありますように!

2017年3月15日沖縄県ツアー開催レポート

【沖縄からの報告】

全国ツアー最南端!沖縄からもツアー報告が届いています。

3月15日、沖縄県庁で開かれたツアーには、170名の方にご参加いただきました。
「子どもの居場所づくり」を「地域づくり」の視点でとらえ、今ある取り組みの必要性や立ち位置を振り返る時間になったようです。

参加者の声を紹介します。

* * * *

・なにもしなくても、ゆっくり子どもと向きあうことの大切さ。今までの活動が無駄ではないと安心しました。
・湯浅先生の話が分かりやすく、子ども貧困が地域の問題だと改めて気づきました。
・コップの水を満たすためには関われる“時間”がたいせつであることを再確認させていただくきっかけとなった。
・居場所がいかに必要なのか改めて思うことができました。そして、地域や自分のまわりの人々にしっかりつたえていくことが大事なので伝えていきます。
・子どもの支援は、学習、食事、時間、体験、生活支援が大事で、その中でも時間が大事ということが勉強になりました。

* * * *

ツアー主催の沖縄県 子ども生活福祉部 子ども未来政策課の三和さまからは、次のコメントをいただいています。

~今回は、子どもの居場所や自治体などで子どもの支援に携わっておられる方の参加が多かったのですが、アンケート結果をみますと、今それぞれが取り組んでいることの必要性などについて再確認する機会となったの回答が多かったです。
まだ手探りで活動をしている方も多いのですが、今後の活動継続に向け、湯浅先生の言葉が励みになったと感じております。~

ツアーを機に地域で子どものための活動ネットワークがつながり、さまざまな方の協力を得て長く継続していきますように。
北へ南へ、西へ東へ・・・もっと広がれ、こども食堂の輪~!

2017年3月12日兵庫県(第1弾明石市)ツアー開催レポート

 【兵庫からの報告】

4月に入り、ようやく春らしくなって来ました!

兵庫県(第1弾・明石市)からの報告が届いています。

3月12日、あかし市民広場で開かれたシンポジウムには、約300名の方にご参加いただきました。
同日のこども食堂体験会には、30名の子どもたちがこども食堂の雰囲気そのままに、お好み焼きづくりを体験する楽しいひとときも。

パネル・ブース展示にも、たいへん多くの方々にお立ち寄りいただたようです。

シンポジウムのパネリストとして、実行委員会からは栗林さん、湯浅さんが登壇し、大阪の「にしなり☆こども食堂」の川辺さんが事例報告をされました。
あすのばの小河さんがコーディネーターを務め、「子どもの笑顔をみんなで支えるには?」を主題に、実践的な意見交換が交わされました。

参加者の方からは、「湯浅さんの、こども食堂が提供しているメニューは大きく分けて『時間、食事、体験』の3つがあり、さらにそこから必要な支援につなげていくといった裏メニューもある、というお話が印象に残りました」との声をいただいています。

共催の明石市こども未来部 児童福祉課の八木谷さまからは、

~県内のこども食堂同士の繋がりはもちろん、コープこうべや神戸YMCA、フードバンク関西といった支援団体とこども食堂運営者の繋がりが拡がったように感じます。
また、イベント開催後、市民などからの問い合わせも増えています。~

との感想をいただきました。

兵庫県では、連続イベントとして9月2日(土)午後、ひょうご共済会館を会場にツアー第2弾が開かれ、県でのツアーが完結します。

詳細が決まり次第、HPにてお知らせします。
秋に続く兵庫でのツアーにもどうぞご参加ください!

 

 

 

 

2017 年3月4日島根県ツアー開催レポート

「子ども食堂交流広場2017」は3月4日午後、松江市のいきいきプラザ島根で開かれ、社協や公民館の関係者や子ども食堂に関心のある一般の人、学生ら約70人が集まりました。島根県社会福祉協議会の主催、県、県教委などの後援で、「子ども食堂」や「ふれあい食堂」を運営している県内各地の8団体、11人が報告者として参加しました。島根県では、子ども食堂の活動がちょうど広がり始めたタイミングで、県社協によると、県内で子ども食堂を現在運営しているのは12団体。この日参加した8団体のうち、NPO法人眞知子農園の畑食堂(安来市)が最も早く昨年3月から、安来市の社会福祉法人せんだん会が「どじょっこ子ども食堂」を始めたのが同4月、他の6団体はいずれも昨年夏から冬に開設したばかりの団体でした。

この日は、それぞれの団体が始めたきっかけや現状と「困っていること」「応援して欲しいこと」を報告する形で進められました。

松江市内からは3団体が参加。「まつえこども食堂さいか店」を運営している市社会福祉協議会の清原正憲さんは、子ども食堂のことを自分たちがまず知りたいという職員の発案で、上司の実家である市内の寺の会館を借りて始めた、と報告しました。この経験を生かして来年度以降、こども食堂を立ち上げたい人・団体をサポートする事業を市社協として企画し、すでに予算化しているとのことでした。

高校生を中心に地域との交流事業をしている「たまゆメンバーズくらぶ」からは前会長の渡部史人さんらが出席しました。クリスマスにちなんだイベントとして昨年12月に公民館ホールで「たまゆ子ども食堂」を開催し、とても好評だったといいます。専門学校生時代から同くらぶで活動し、まだ20歳代という渡部さんは「子どもの食の問題に、若者自身が関心を持ち行動を起こすことが必要だと考えてやってみた。今後、学校の休み期間に年数回開きたいと思っているが、実際どうやって続けていけばいいか悩んでいる」と報告しました。

松江市内の老人保健施設を借りて昨年8月から毎月1回開いている「なないろ食堂」は、社協やJAしまね、生協しまねなどで作る運営委員会が設置。事務局長の吉川郁子さんは「当初は広報に苦労した。食事作りに子どもが参加することを原則にし、食を中心にした子どもの居場所として運営している」と話しました。

浜田市で「はまだふれあい食堂こくふ会場」を運営している実行委員会代表の細川豪さんは、地元の協力を得るための試行錯誤を紹介しました。地元の小学校と相談して、名称を「子ども食堂」から「ふれあい食堂」に変え、「子どもの孤食対策」という言葉もチラシから削りました。そうして児童240世帯にチラシを配ることができたのですが、「その学校からの参加はゼロだった」といいます。ただ、地域には孤立した高齢者がたくさんいて、そうした高齢者は食堂を楽しみにしているそうです。「子どもは集めるのに苦労しているが、お年寄りは当日朝早くから集まる。3世代、4世代のふれあい食堂、という方向性は間違っていないと思う」と話しました。

大田市の「おおだ子ども食堂」は、学童保育をしている教会の協力を得て昨年7月から月1回開催、コンスタントに50人くらいの子どもたちが参加し、リピーターも増えてきているといいます。実行委員会代表の横原治さんは「地域の小学校の理解を得て、520人の児童全員にチラシを配れている。学童の保護者の方もボランティアで参加してもらっている」と報告しました。地域の小中学校からの協力がまだ得られず、チラシを配れていない他の団体の参加者からは、ため息が漏れていました。

安来市のNPO法人眞知子農園が運営している畑食堂は、同農園の畑で育てた野菜を使って畑の中や古民家で実施。同法人の西村眞知子理事長は「すべての子どもたちにとって居心地のいい場所を作りたい」と話しました。同市の社会福祉法人せんだん会は、就労継続支援施設ワークセンターやすぎ内にあるカフェグリルを使って毎週日曜に「どじょっこ子ども食堂」を開いている。ワークセンターやすぎ所長の加藤雅樹さんは「認知度がまだ低いのが悩みです」と報告しました。

江津市で「お茶のま食堂」を運営する事務局の冨金原真慈さんは寺の住職。冨金原さん、一緒に参加した同僚の渡辺諭さんはともに30歳代だ。「子ども食堂と言うより世代を超えたふれ合いの場として始めた。月一回の開催だが、毎回やるのがしんどくなっている。いろんな人に参加して欲しい」と訴えました。

議論では、小中学校を始めとした地域との関係をどう構築するかがとても難しいことを、多くの団体が指摘しました。また、本当に支援が必要な子どもにもっと来て欲しいが、どう呼びかければいいか分からない、といった声も出ました。司会役の県社協地域福祉部長の城代高志さんは「『子ども食堂』=『貧困』のイメージが足かせになっている。地域の学校、公民館などとの連携が課題だ」とまとめ、助言役のNPO法人フードバンク山梨理事長の米山けい子さんに発言を求めました。米山さんは「世代間交流なのか、居場所づくりなのか、貧困対策なのか、それぞれの組織が何を目指しているのかはっきりさせた方が良い。また、食堂運営団体同士の横のつながりがこれからはもっと必要ではないか。ノウハウなどの情報交換ができる」などと話しました。

一方、学校との連携については、「家庭の情報は学校が一番持っているが、プライバシーの問題で直接接触できない。政策的なアプローチが必要ではないか」との声も上がりました。

今回のイベントの事務局を務めた県社協の岩崎正志・地域福祉部長代理は「民生委員との連携も大事なのだが、食堂に来たいと思っている親子にとって、地域に住む民生委員がいることが壁になるケースもある。ケースバイケースで本当に難しい」と話していました。

このほか、食品衛生法上の問題、営業届けなどをどうクリアすれば良いか、などの疑問がいくつかの団体から出されました。これについては、岡山県などいくつかの自治体が独自のガイドラインを作り始めている、といった情報が示されました。これを受け県社協から、島根県にも働きかけていきたい、との表明がありました。

最後に米山さんから、縁結びの神である出雲大社を引き合いに「子どもたちのために何ができるか、自分たちで考えていくのが大人の責任。みなさんは、子ども食堂の縁をこれからも大切にして活動を続けて欲しい」との激励の挨拶がありました。

 

2017年2月25日香川県ツアー開催レポート

2月25日開催された香川県のツアーの報告が届いています!

香川県では、
9つの「子ども食堂実施団体」と
保育や高齢者支援、市社協などで構成された「香川おもいやりネットワーク事業参画法人」、さらに民生委員やスクールソーシャルワーカー(ssw)、教育機関、フードバンク、子育て支援団体、助け合い活動団体などの機関で結成された「かがわ子ども食堂連絡会」の主催でツアーが開催されました。

ツアー当日は220名程度の参加のなか、
会場の入り口ではフードドライブも開催され、たくさんの食料が集まり、会場内では、映画「さとにきらたええやん」を鑑賞後、
こども食堂は誰のために、何のために開催されているのか、また子どもが抱える課題や地域での支えあいのあり方について思いをめぐらす時間になったようです。

参加された方の声をご紹介します。

* * * *

・何か自分にできることがあれば取り組みたい。横の連携の重要 性、コーディネーターの確保、育成の急務。特に専門家とボランティアの協力が必要ではないか。

・誰でも来ていいこども食堂を運営すると、何らかの問題を抱えたこどもや家庭の状況が地域にオープンになってしまう不安が少しある。どんな対応をすればいいのか、もう少し知りたい。

・自分達でもできる無理ない地域の多世代の取り組みの仕組みを考えることができた。

・私自身、母子家庭であり、色々と重なるところがあった。映画もたくさんの人に見てもらいたいと思った。

・こども食堂に限らず、地域でこどもをそだてていくということが、とても大切だと感じた。

・こども食堂の在り方はそれぞれでよい、等色々なヒントをいただいた気がする。

* * * *

またツアーを主催された、かがわ子ども食堂連絡会事務局(香川県社会福祉協議会)の石田さまからは

~シンポジウムで、それぞれの立場から違った目線で発表いただけたことが良かったです。
平野さん、近藤さんが24日におっしゃっていましたが、一つの組織だけで対応できることは限られている、それぞれ得意な部分を活かして、息の長い活動にすることがこども食堂の一番の存在価値と思います。特にSSWの皆さまとは、今後(生活困窮の業務も含めて)協働していかなければいけないと感じました~

とのご感想をいただきました。

さまざまな立場の団体や機関で成り立つ連絡会主催のツアー開催。
子どもを支えるネットワークがさらに広がっていきそうですね。

香川県のみなさま、ご協力ありがとうございました!

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2017年2月10日滋賀県ツアー開催レポート

滋賀でのツアーは、「アメニティフォーラム21」(障害者の地域生活を推進する全国的なネットワークを作ることを目的に、毎年2月に大津市で行われる集会で、今年で21回目を迎えます。)の特別プログラムとして、糸賀一雄記念財団主催、滋賀の縁実践創造センター・県社会福祉協議会等の共催で開かれました。

「この子らを世の光にー子ども食堂全国交流会inしがー」と名づけられた今回のイベントには、登壇者含め約500人が全国から大集結。

滋賀のこども食堂に関わる動きで注目されるのは、「遊べる・学べる・淡海(おうみ)子ども食堂」として、「共生の場づくり」が広がっていることです。
県内の民間福祉関係者が分野を超えて集まり共生社会を推進する「滋賀の縁実践創造センター」が、住民の取り組みを支援しています。モデル事業となっているこども食堂は、現在52か所。
将来は小学校区に1つ、共生の場をつくることを目標にしているそうです。

ツアーの事務局をつとめた滋賀の縁実践創造センターの谷口さまからは、

ー私どもの全国交流会は、タイトルのとおり、「この子らを世の光に」からこども食堂の意味や価値、めざすものを共有する場でした。
地域の人びとが、生きづらさを抱える人びとの問題、子どもが抱える問題、子どもが直面する問題に気づいていく、課題に気づいた人びとが活動をはじめ、地域が支え合う社会になる、共に生きる社会になっていくという大きな可能性を感じた大会でした。ー

との感想をいただきました。
わたしたち実行委員会も、滋賀の地からこども食堂の応援団が増え・つながっていくことを願っています。

*「滋賀からのメッセージ」もあわせてご覧ください。

滋賀からのメッセージ

この子らを世の光に
これは、今から50 年前、糸賀一雄が、共に生きる地域をつくっていく実践の思想として私たちにつないでくださったことばです。
私たちの目の前にいる子どもたち。ひとりのもれもなく彼らはかけがえのない存在であり、その笑顔は無縁社会といわれる世の中にやさしい光を注いでくれます。
子ども食堂に集まってくる子どもが発するやさしい光が、さまざまな人たちをつないでくれる。そんな思いからこのことばを滋賀県で初めて開催する全国交流会のテーマとしました。
滋賀県では、平成26 年9 月、糸賀一雄の活動のことばである「自覚者が責任者」との思いに共感する民間福祉関係者によって滋賀の縁創造実践センターが設立されました。
「だれもがおめでとうと誕生を祝福され、ありがとうと看取られる地域」をめざし、制度の対象になる、ならないではなく、生きづらさを抱えながら支援が届いていない人に福祉の関係者同士がよりそい地域のなかでその人を支えていこうと、居場所をつくり、支援を届ける活動をはじめて3 年目となりました。それぞれの地域で課題に気づいた人びとが縁でつながり、共生社会へのうねりが起こりはじめています。

「遊べる学べる淡海子ども食堂」の活動は、滋賀の縁創造実践センターのリーディング事業として推進しているもので、今、滋賀県内には50 か所を超える子ども食堂があります。学区内で実行委員会を組織されたり、ボランティアグループや福祉施設が中心になって開設されるなど、地域のなかで手作りの運営をされています。
台所の音、ごはんのにおい、よそゆきでなく温かさに満ちたことばがけ
ごはんをつくってくれる人、いっしょに食卓を囲む人、あそびを教えてくれる人
子ども食堂には、子どもたちへのあたたかいまなざしと可能性を育む支援が豊かにあります。そしてここでは働く世代も、高齢者世代も、子ども世代も皆が活動の主役です。
全国津々浦々で、さまざまな家庭状況や背景を抱えた子どもがほんとうにうれしい気持ちになれる居場所が豊かにひろがり、地域の人びとがまさに「地域里親」として子どちたちの笑顔を育んでくださるコミュニティをつくっていきたいと思います。子ども食堂が地域食堂として発展していくよう、気づいた者がともに実践しようではありませんか。

 

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